ごあいさつ

 


kikuta
1971年(昭和46年)に国内で馬インフルエンザが大流行した際、日本の馬産業は大きな打撃を受けました。その翌年の1972年(昭和47年)、国内の馬関係団体が一元的に協議し、自衛防疫体制を確立・推進することを目的として、軽種馬防疫協議会は設立されました。
設立から約50年が経ち、「馬の予防接種要領」の制定や「馬の健康手帳」の普及、国内外の馬の感染症の情報収集・提供をはじめ、種々の防疫施策を講じてまいりました。2007年(平成19年)には国内で再び馬インフルエンザが発生しましたが、早期の終息に本協議会の活動が少なからず貢献できたものと考えています。
近年では、ますます、国際的な馬の移動が頻繁になっており、日本も例外ではありません。欧州における馬鼻肺炎の神経型の流行において、欧州各地での馬術競技大会に多大な影響を及ぼすなど、海外からの伝染病侵入リスクへの配慮が強く求められるようになっております。幸いにも国内においては、日頃から馬防疫にご尽力いただいている皆様のおかげで、このところ混乱を招くほどの伝染病の流行は見られておりません。私ども軽種馬防疫協議会は、日ごろより過去の事例に学び、最新の知見を馬の防疫対策へ実装することにより、日本の馬産業のさらなる発展に貢献してまいりたいと考えております。

軽種馬防疫協議会 議長

(日本中央競馬会 理事)

菊田 淳